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今日は手癖抑え気味にして、ちゃんと読みやすい文章を書いてみた!最近どこで何を話していても「そろそろ表現&発信活動(ものづくり)をしないとあんたは死ぬ」という結論に行き着くので、ブログもその一端を担えるように練習…。内容は変わらないけど…。

 

 

親友が誕生日祝いで回らない寿司へ連れていってくれた。人生初。私はどうやら寿司が好きらしい。回転寿司は前々から好きだと自覚していたが、味だけではなくて、バイキングっぽさ、怠惰さなども含めた総合エンタメとして好きだから通っているんだと思っていた。でも、なんだかんだで味が決め手だったみたい。でなければ1人で週2は行かないよな。

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全12貫。おいしかった!贅沢なトロタクがお気に入りでした。

 

食事中は、味以上に寿司職人(大将?)が気になってしまった。長年やって染み付いたリズムで、揺れながら握って載せて醤油塗ってはいどうぞ。拍もとっていた気がする、もはやダンスのように見えた。一連の動作の機械的でなめらかな美しさに見惚れてしまう。GIFにしたい、てかもう脳内でした。GIFか、工場見学かの感覚でぼーっと眺めていた。

さらに感動したのが、視野の広さと情報処理の速さ。カウンター10席に対して、大将・見習い・女将の3人で回していた。その状況で大将がこなしていた仕事を挙げたい。

 

・担当する7席(同じランチセット)に寿司を握る。7席に3団体がいたが、団体内では時差を生まないように提供。団体ごとにネタの説明、アレルギーや苦手な味の確認、飲み物に合わせたおつまみの提案、雑談を拾って談笑などをして臨機応変に対応。

・見習いのミスや遅れをさりげなく指摘。見習いが担当する3席にも目を配る。

・女将に飲み物や味噌汁の提供をタイミングよくお願いする。

・予約のお客さんが30分おきに来るので、「ランチセットを完食してお茶で一息ついてお勘定」までが30分になるよう、せわしなくならない程度に調整。それぞれの食べるペースに合わせて、前半は早めに、後半は遅めに出す。

・当日きた客をどこまで入れるか、今いるお客さんのペースを考慮して素早く決定。予約客の入れる順番も決定。

 

あくまで私が把握できた範囲内なので、実際はこの倍以上の細かいタスクをこなしていたと思う。そして、これを、常に満席のカウンター10席相手に、30分を1セットとして、営業時間中永遠に繰り返す…。夜はもっと厳かになるだろうし、仕事も増えるだろう…。信じられない。

寿司職人は、江戸っ子気質な義理人情の接客仕事だと思っていた。想像以上にハードで機械的!真っ先にAIに仕事を奪われるタイプ!例えるなら、歴の長いパートおばさんのような格好良い仕事っぷりだった。

 

機械的でありつつ威厳もあって近寄り難いとなると、今度はパーソナルな部分が気になってくる。

寿司職人は、Tinderやるのかな。「夜は銀座で鮨握ってます。」とか書くのだろうか。やだなあ。妻子持ちという勝手な偏見もある。私服はどうかな?前に、住職は私生活が意外とチャラくて、引退後の野球部タイプが多いとどこかで見たことがある。寿司職人もそのタイプなのではないかと私は踏んでいる。保守的で堅いルールがある職業・属性ほど、それ以外の場所で弾けるし弾け方が極端になるのだと思う。蛍光スニーカーをきっと履いているはず。

 

上品で静かで洗練されている分、こうやってむしろ余計な想像力を発揮する場になってしまった。回らない寿司にはエロスの才能がある。今日の大将さんの、黒地に変な白い総柄がプリントされた布マスクを見て、変態の私はそう確信した。